資料や収蔵品のデータ化はお済ですか?

史料や収蔵品のデータ化

近年、美術館や博物館、歴史の長い企業を中心に、デジタルアーカイブ化の動きが活発になってきています。美術品や歴史的資料をデータでもしっかり残していくことはもちろん、貴重な収蔵品の利活用のためWebでの公開や、データの横断検索を自在に行えるようにしようとする考えが普及し始めています。

特に写真フィルムや紙焼き写真の場合は、撮影されたもの(被写体)自体はすでに現存しておらず、写真やフィルムでしか見ることができない状態になっていることも多いのではないでしょうか。こうした貴重なフィルムや歴史的な資料などは、ただ保管しているだけでは宝の持ち腐れとなってしまいます。そこで、堀内カラーでは美術館や博物館、企業に保管されている収蔵品や資料のデータ化をお勧めしています。

貴重なフィルムも保管しているだけでは画像が消えてしまうことも

美術館や博物館の収蔵品や、企業の企業史・過去の製品等の貴重な資料の中には、現物として保管されているのはもちろん、それらを撮影したポジフィルムが保管されているケースが多くあります。それらの写真の中には、すでに現物は消失してしまいポジフィルムや紙焼き写真しか残されていないケースもあります。

写真は、非常に優れた記録媒体と言えます。
1839年にフランス人のダゲールが写真技術を発明する以前は、文字で記録したり、図画を模写していましたので、それらは作者の主観が入った情報です。
これに対して写真は、歴史のある瞬間を切り取り客観的に記録してますので、時には写真師が意図しない情報までをも正確に記録しています。正確に保存できるという優れた点を、特に美術館などの場合は絵画や美術品の修復前後、過去の風景などの記録写真として利用し、数多く保管されています。現物は存在していなくとも、当時の姿をそのまま正確に記録している写真フィルムは本当に貴重な資料と言え、だからこそ何十年と保管を続けるわけですが、ただ保管を続けるだけで充分なのでしょうか。

保管されているモノたちは、モノである以上必ず劣化していきます。
上記のとおり写真は大変優れた記録媒体と言えますが、一方で、中長期の保存を考えると非常に脆弱な媒体と言わざるを得ません。俗に、和紙1000年と言われるように、和紙の資料としての期待寿命が大変長いのに対して、写真(特にカラーポジ、紙焼き写真)の寿命は非常に短いと言っても過言ではありません。保存環境や保存の履歴にもよりますが、早ければ数年でカラーポジや紙焼き写真の退色が始まります。また最悪の場合、ビネガーシンドローム(*)という劣化が進行することでフィルムが分解し、画像の復旧ができなくなることになってしまいます。堀内カラーがこれまで手がけてきた中でも、退色やビネガーシンドロームの初期症状(酸っぱい匂いがする)が出ている例は非常に多いです。
さらに、モノである以上、保管場所を必要とし、管理の手間や費用もかかり続けることになります。

この記事を読まれる方の多くは、現在の保管状況に「なんとかしなければ…」と思われていることと思いますが、手遅れになる前に少しずつでもデータ化することを堀内カラーは推奨します。

*ビネガーシンドロームについては別記事で詳しく紹介しています。
https://scanning.horiuchi-color.co.jp/conserve/film_deterioration.html

データ化、と言っても始めるタイミングや段取りがわからない…

堀内カラーには、「データ化が重要なのは分かるけど、いつ始めたら?どう進めていけば?」という声が多く寄せられます。時間が経てば経つほど劣化が進むため、すぐにでもデータ化したいところですが、予算や時間の都合上なかなか難しいのが現実です。
収蔵品や資料はポジフィルムにした状態で何万点~何十万点という数になることも珍しくありません。見積りをお願いしたら膨大な額になってしまったという経験をお持ちの方や、整理のためだけのデータ化には予算が取れないという経験をされた方も多いのではないでしょうか。

たとえば膨大な点数をデータ化する場合、堀内カラーでは全てを一度に行うのではなく、劣化の状態のひどいもの、資料として重要なものからデータ化を始めるなど長期的なプランで計画的にデータ化を進める方法を勧めています。
その場合はまず、保管状態と劣化状況を専任のスタッフが調査。最終的な利用目的を考慮した上でデータに優先度をつける作業までお客様と一緒に行い、データ化するプランが決定したら、予算を分け長期的に作業を進めていきます。

また、データ化にあたってはスキャンする解像度も重要となりますが、堀内カラーでは全てを高解像度でスキャンする必要はないと考えます。大は小を兼ねると、全てを高解像度でデータ化しようとすると費用も時間もかかってしまいます。利用用途に応じて、高解像度で欲しいもの、低解像度で良いものを事前にきちんとセレクトしてからデータ化をすることが重要です。

保管状況や、何が重要な資料か、どのように利用するかでデータ化のプランは変わってくるため、一概には決められず、また決めるべきではありません。堀内カラーではお客様にしっかりとご納得いただけるように、詳しく調査した上で最適化したプランや料金を提示いたします。
また、データ化を始めるタイミングとしては、設立何十周年といった周年事業など歴史の節目に合わせて行うことが多いようですが、社史のようなものやインバウンド向けコンテンツ作成などは、アーカイブの目的が定めやすく予算も作りやすいといった背景があるようです。

まずは、始められるところから

絵画や美術品、歴史的資料や過去の製品資料などの現物は当然のことながら厳重に保管されていますが、それらを撮影したポジフィルムは原資料に順ずる貴重な資料と言えますが、多くの場合ほとんど利用されず「ただ保管しているだけ」といった死蔵に近い状態にあります。

学芸員や資料管理担当の方たちは、こうした実態に「何とかしないと」と思いながらも、前任の、そのまた前任の「何とかしないと」という思いだけを引き継ぎ、今日まで結果的に何もせず、時間が経過してしまっていることが多いようです。

堀内カラーは、こうした状況を打破するべく最大限のご協力をさせていただきます。創業60年の実績とノウハウをもとに、劣化状況の調査からデータ化プランのご提案まで、お客様にご納得いただける内容でご提供いたします。

実際、少しずつでもデータ化を始めてみると、こんな写真もあったのかなど、さまざまな発見や気づきも生まれてきます。「データ化するには何から手をつければいい?」「データ化する手順は?」などさまざまなご質問に専任のスタッフが対応いたしますので、データ化をお考えの際は、ぜひ気軽にご相談ください。